【風立ちぬ】宮崎駿監督の引退作は海外でどう受け止められたか? - 海外の反応 カレー語 -華麗なる誤訳-


Powered By 画RSS

【風立ちぬ】宮崎駿監督の引退作は海外でどう受け止められたか?

kazetachinu.jpg
©2013 二馬力・GNDHDDTK

2013年に公開された宮崎駿監督の引退作『風立ちぬ』。個人的には、前作の『ポニョ』がイマイチだったので、あまり期待していなかったのですが、予想に反し、日本アニメーション史上最高の巨匠の最後を飾るに相応しい見事な出来だったと思います。
アメリカでは2014年11月にDVDが発売されています。

スポンサードリンク


『風立ちぬ』海外の反応


評価:★★★★★
あなたが宮崎駿のファンなら、すばらしい映画だと感じるでしょう。


宮崎駿はアニメーションの天才です。彼のキャリアは飛行機を描くことから始まり、そして彼の引退前の最後の映画は飛行機を描きながら育った子供の物語です。これはなんと自伝的であるのだろうと感心せずにはいられません。
この映画は宮崎を偉大たらしめている要素のうちの半分を含んでいると言えるでしょう。宮崎駿は一度引退した後に復帰し、「ポニョ」を製作しました。
「ポニョ」は、まるでスピルバーグ映画に見られるような少年時代の愛と、彼の奇抜さ、政治的視点(それは決してこの映画の価値を損なうものではありません)、そして美しさと恐ろしさの境界にある夢のようなアートを見せてくれました。
これは宮崎映画が子供たちに伝えようとしていることのおよそ半分です。

そして、「風立ちぬ」が残りの半分なのです。
つまり、飛ぶことと工学への愛、込み上げてくるかのような悲劇、登場人物たちがありふれた日常の中で失うちょっとした美しいものたち、宮崎の見せるこういった一面です。
これらはあなたに希望を見せると同時に涙を流させるでしょう。
今世紀最高のアニメ監督の最後の作品に相応しい美しいアニメーションです・・・彼が再度復帰し、「ポニョ」や「風立ち」ぬに匹敵するコメディ・アクション映画でも作らない限りは。
でも、その代わりにカリオストロの城を見るというのも悪くはありませんよ。



評価:★★★★★
「カールじいさんの空飛ぶ家」の冒頭5分間を覚えているかい?それが全てだ!


この映画に関してまだ語られていないことは何だろう?
まだ見ていない人にとっては、ピクサーの「カールじいさんの空飛ぶ家」の冒頭シーンは注目に値する。
その冒頭5分間は、主人公が全編を通して伝える感情的重大性を見事に表した、憂いを含んだ、心を貼り裂くような、そして他のどの映画にも負けない(アニメに限らず)、最も感動的な映像だ。
宮崎駿のスタイルをよく表した「風立ちぬ」は、全編を通じてそれと同じ種類の感動と悲痛さをもたらしてくれる。

率直に言うと、この映画は君自身が今まで感じたことのない感情もたらしてくるだろう。
陰鬱な映画というわけではない。
いくつかのわずかなアニメ映画のみが表現可能なレベルの充足感を与えてくれる映画だ(そして正直なところ、その「いくつかのわずかな映画」の大半は宮崎映画だ)。
国のために飛行機を作り、愛を見つける日本人男性の人生を見せるこの映画は、宮崎駿の最後の作品となるであろうというその事実ゆえに重苦しい雰囲気を伴っている。
無数の言葉でそのプロットを言い表すのも野暮なもの。映画を見てもらえればそれで十分だ。過剰なネタバレは映画を見る意味を失くすからね!
君が今まで他の宮崎映画で見てきたのと同じ、子供のように純真な想像力と芸術性を期待してほしい。特に君がブルーレイバージョンを購入するのならね。

一般に言われている、この映画は大人のために作られたものだという意見に、私としては異論はない。
だけどそれはそのとっぴな内容が原因ではない(舞台は日本が第二次世界大戦に向けてその準備を整えている時代だが、その争い自体が描かれているわけではない)。
「カールじいさんの空飛ぶ家」のように、主人公(視力が悪くパイロットになれず航空工学者となった)はいくつかの困難を抱えているが、それは明確に視聴者に示されてはおらず、実写映画と較べてさえ難解なことを知っておいてほしい。
セリフに込められた限られた情報と、一定のペースで進むこの映画は子供にとっては退屈かもしれない。
ついでに言えば、「風立ちぬ」の郷愁に満ちたストーリーは、落ち着きのない子供向けではないだろう。

しかし、大人にとってこの映画は本当に美しく、アニメ映画に持られがちな子供っぽいイメージを払拭する必見の映画だ。
その話運びや、随所に見られる感動的な場面には一切の子供騙しがない。
宮崎映画を不朽の名作たらしめている、純粋で偽りのない映画製作の賜物だ。
もちろん、彼の功績に対するこれらの賞賛は既に言い尽くされているものだ。

率直に他にまだ言うべきことがあるとすれば、ただ、見れる時に見てほしいということだ。
たまたま丁度その時偶然にでも、この映画のあらゆる面が、君に「永遠に残るものなんて何もない」ってことを気づかせてくれるだろう。
それでもいくつかの何でもないようなことは限りなく素晴らしいものだ。





評価:★★★★★
宮崎駿の引退作ほぼ完璧だ


「風立ちぬ」の予告編は、映画の重要部分のほんのわずかしか見せていないが、もしこれがあなたにとって初めての宮崎作品なら見る価値はあるだろう。
この映画はディズニーようなのツルツルした近代的な3Dグラフィックではなく、より優しさの感じられる水彩の2D作品だ。
宮崎駿の映画は全てこの手法を取っており、それがお気に召さない人もいるかもしれない。私はというと、これは最高の美しさだと思っている。

もしあなたが宮崎作品に詳しいなら、「風立ちぬ」は彼の過去の作品とは少し異なるトーンで出来ていることを気に留めておいてほしい。
これは現実世界を舞台とした作品で、ストーリーは第二次大戦時に日本の戦闘機を設計した堀越 二郎に関してだ。
私は宮崎駿のファンタジー作品が好きなので、ストーリーに関して心配していたが、彼の魔法は健在だった。

まず先に述べておかなければいけないのは、この作品は「ポニョ」や「トトロ」、「魔女の宅急便」のように幼い子供達が飛びつくような類いのストーリーではないということだ。
主題となる2つのテーマは、二郎の仕事に対する情熱、そしてある女性に対する彼の愛だ。
多くの人がアニメ映画に期待するのは、気軽に家族みんなで楽しめる、ということだろう。
しかし、この映画には幼い子供にはおそらく理解できないであろう、悲痛な死と感情が見られる。

宮崎駿は、二郎の仕事に対する情熱を確固なものとするため、夢の中を舞台にしたシーンを何度も挿入している。
あなたは二郎が、彼の憧れとしているイタリア人、カプローニの設計した飛行機の翼を歩いているシーン見るだろう。
二郎はヨーロッパで働く機会を得、彼とその友人はそこでキャリアを築いていく。
映画の中で最も魅力的なのは二郎の菜穂子に対する愛だ。
2人は二郎が子供の時に電車の中で偶然出会い、たまたまその時に起きた地震の中で、二郎は菜穂子と菜穂子の母親を助けることになる。
繰り返すようだが、これらのシーンは小さな子供を不安にさせたり、混乱させたりするかもしれない。

その古風なスタイルにも関わらず、このアニメは細部に渡って素晴らしく良く出来ている。
宮崎駿は一見不要に思われる細部にまでこだわる傾向があるが、それがストーリーにリアリティを与えている。
登場人物が電車から飛び降りた際に、小さな石が転がり落ちるのを見れば私の言っていることが分かるだろう。
ストーリーに深みを与えているもう一つの要素は、アニメでは通常深く掘り下げられることのない問題にも取り組もうという宮崎駿の意思だ。
例えば、メインキャラクターの1人が肺炎に苦しんでいることなどだ。1947〜1955年に掛けて宮崎自身の母親も同名の病気に苦しめられている。

ネガティブな側面ばかり上げているが、この映画が見るに値しないと言っているわけではない。
素晴らしく美しいストーリーに、あなたが絶対に好きになるだろうキャラクターたちが出てくる。英語の吹き替えは非常に素晴らしい役者揃いで、見事に合っている。
「アナと雪の女王」が投票開始から数時間でオスカーの受賞を決めたとしても驚かないが、そのほとんど完璧とも言える出来の「風立ちぬ」の方が受賞にふさわしいように思う。

ストーリーは私の心の奥深くに響き、涙を堪えなければいけないシーンも所々にあった。
もし家で1人で見ていたら最後には泣きじゃくっていたことだろう。
だが、それは悲しみ故にではなく、映画とその登場人物の描く類い稀な美しさ故に、だ。

これが宮崎駿の最後の作品になると言うのなら、彼の偉大なキャリアを終えるに相応しい見事な出来だ。
長年に渡って彼の他の作品でそうしてきたように、今回も私は2時間完全に没頭した。
「風立ちぬ」は「ホタルの墓」のように思われているかもしれないが、それが理由でこの映画を見ないのは勿体ない。
この映画はアニメは娯楽であると同時に、人生に重要な何かになり得るという証拠なのだから。


翻訳元:ttps://goo.gl/hjjVNw
スポンサードリンク

   にほんブログ村 ニュースブログ 海外ニュースへ
コメント
非公開コメント

No title

宮崎駿監督は有終の美を
飾ったか、否か。作品を観ないと
判断できないなあ。

2016-11-11 06:08 │ from URL

トラックバック

http://transover.blog.fc2.com/tb.php/2-61d6c72a