【この世界の片隅に】海外「かつての仇敵であり現在の友から歴史的教訓」 - 海外の反応 カレー語 -華麗なる誤訳-


【この世界の片隅に】海外「かつての仇敵であり現在の友から歴史的教訓」

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© こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

更新再開。
久しぶりの更新なのでリハビリ的にちょっと短めで。
今回は『この世界の片隅に』の反応を2件ほど。

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『この世界の片隅に』海外の反応


評価:★★★★☆ かつての仇敵であり現在の友から歴史的教訓
何人かのレビュアーがこの映画の結末に驚いているように見えるというその事実は、現代のアメリカ人はもはよ歴史を学んではいないという私の考えを裏付けている。これは悲しいことだ。何故なら『歴史は繰り返す』のだから。
みながタイタニック号に何が起きたのかも知らずにその映画を見に行ったように、何人かの視聴者は「Hiroshima」という言葉を聞いてもこの映画の結末を予想することは出来なかったようだ。
今現在、私は74歳だ。2001年のアメリカ人にとってニューヨークのツインタワーがそうであったように、パールハーバーは私の親の世代にとってとても衝撃的なものだった。
1941年以降、長い間、私たちアメリカ人は日本人に対する怒りを忘れることができなかった。それは理解できる。パールハーバーとその後の帰結から多くの人間が亡くなったのだから。
しかし今70年以上の時が経ち、あの暗闇のような時代に日本人たちが何を体験したのか私たちは理解できるし、私たちが私たち自身に対して感じたように彼らに対しても気の毒に思うこともできる。
「戦争は地獄だ」
これが私たちが今なお学ばねばならない歴史的教訓だ。
どのような理由があろうと、相手が隣人であろうと世界のどこにいようと、ただただその人間を憎む、というは過ちだ。
過去に縛られ、憎み合い、殺し合うのではなく、私たちはみな同じ人間なのだという認識を共有できる未来を創るべきだ。
私はこの映画に5つ星を与えることはできない。子供に見せて彼らを悲しませるようなことはしたくないからだ。
しかし、それでも、この作品はアメリカ人のみならず世界中の人間に考えさせる。
君の敵は誰だ?
誰も傷つけていない人間を殺す権利を私たちは持っているのか?
かつての仇敵が何年も経って友人となるのはどんなものだい?
戦争によって何かを勝ち取り得るか?

評価:★★★★★ 優しく美しい。そして激しく心を揺さぶる
この作品と『火垂るの墓』を比べるレビューは多い。確かに時代と反戦的信条が似ていることには同意するが、似ているのはそれだけだ。
この映画のアートワークと色調は『火垂るの墓』とは全くの対極にある。そしてそれが主人公である「すず」の世界の見方に対して多くの役割を担っている。
彼女の目を通して私たちの視覚は鮮やかに彩られ、小さな何でもないようなことに感動する。そう、私たちが当たり前にそこにあると思っているようなことに。
しかし、それを描くのと同じ絵筆で描かれた、すずの置かれた状況の「現実」が私の中に根付き始める。
呉がどのような町なのか私が理解し始めた時、すずの生きるのどかな暮らしが、この世界の片隅にある彼女の暮らしが、より一層尊いものであると思えた。
何があってもそれを守りたい、と思った。
しかし今私が生きているのが現代、この時代であるという事実に、私は全くの無力であると感じ、そして絶望した。

オスカーがこの素晴らしい傑作に光を当てなかったのは理解できる。
『この世界の片隅に』はあまりに多くの感情をかき混ぜ、議論を呼び、心の奥にしまわれた感情を呼び起こし、政治的議論を呼び起こし、そしてみなそれに居心地の悪さを覚えさせるだろう。
しかし、この作品が賞にノミネートされなかったとしても、私の心の中では圧勝でそれを勝ち得ている。
この作品を買って良かった。多くの人がそうであるように願っている。



翻訳元:【Amazon
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コメント
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No title

人間の暮らしってのは、大戦当時であろうと今であろうと、アメリカであろうと日本であろうと、個々に対してはあまりに平等に普通に、刻々と流れる時間の中にあって普遍。寂しさ虚しさの中でもたった一つの小さな幸せを手にすることさえできれば、悔いる事などない一生だったと言えるんだろうな。コレはそんな感じの作品だった。

2018-05-18 17:22 │ from URL Edit

No title

>>「戦争は地獄だ」
これが私たちが今なお学ばねばならない歴史的教訓だ。

その通り。ただ、それじゃ1歩目にすぎないし相手も理解してないとならないから難しい。理性的なのが自分だけで相手が狂人なら困る。
問題なのは「相手は戦争が地獄だと理解出来てない国民が多くいたり、戦争はより裕福になるために相手から奪うという悪質な意味だけじゃなく、自分達の安全を守ったり生活を維持するための自衛のために行われることが多いこと」
第二次大戦の日本の戦争もそういう部分が多くあった。
自衛をするなというのも非道であり、未来永劫保護するという安心できる確約が出来るわけでもない。その国の一時の気まぐれで保護をやめるというような状況では平穏は訪れないだろうし、その国の脅迫に弱くなるだろう。戦後日本が交渉で脅迫され多大な譲歩をしてきたように。

2018-05-20 20:56 │ from あURL

No title

やっぱり、戦争や軍事と直面し続けてきた国のじっちゃんの言葉は重いねぇ

日本は火を恐れるあまりその存在も忘れ、うっかり火の中に手を突っ込んでしまいそうな、そんな危うい国になっている気がするよ・・・
平和を求める精神は絶対的な正義で、その前ではどんな声も霧散しひれ伏すしかないんだけど、平和と言うのは一色に染めた反物じゃないからねえ・・・
平和ならどんな平和でも良いというような昨今の平和論はねえ・・・

怪物と戦うと怪我をするからと、甘んじて呑み込まれればそりゃ無傷で平和だけど、
胃の中でじわじわ溶かされちゃうからねえ・・・

2018-05-27 06:28 │ from ペコロスURL

No title

「戦争は地獄だ」
そう、人類は紀元前数万年前からその地獄を続けてきているのである。
世界最古の古戦場跡と呼ばれる土地がイラク北部にあるらしいが、それは余りにも皮肉ではないかと。

2018-07-07 19:07 │ from URL

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