【風の谷のナウシカ】海外「失望するのが怖くて、もう一度見るのを避け続けていた」 - 海外の反応 カレー語 -華麗なる誤訳-


【風の谷のナウシカ】海外「失望するのが怖くて、もう一度見るのを避け続けていた」

今回は『風の谷のナウシカ』の海外の反応。

中文と長文のレビューを1件ずつ。

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『風の谷のナウシカ』海外の反応


評価:10/10
誰かに一番好きな映画は何かと聞かれた時、数年前までは『風の谷のナウシカ』が真っ先に僕の心に浮かんだ。時が経つにつれてその答えは変わって来た。それがベストの映画だと思わなくなったからではない。記憶が薄れ、よく覚えていない映画を挙げることに居心地の悪さを覚えたからだ。僕がこの映画を勧めた数人の友人が特にこの映画に感じ入らないのを見て、疑問を感じ始めてもいた。本当に素晴らしい映画だったか?失望するのが怖くて、もう一度見るのを避け続けていた。だが5年近く経ち、ついに誘惑に負けて・・・、いや、なんてこった、やっぱり最高じゃないか!

不均衡な世界というのはエンターテイメントでは馴染みのテーマだ。特にアニメでは。『風の谷のナウシカ』が公開されたのが1984年だという点を考慮すれば、宮崎のオリジナリティの欠如に関して許せるだろう。スローペースの物語がは驚きの連続で、問題の根源が徐々に解明されていく。ナウシカの各冒険はパズルの断片のようなもので、視聴者は彼女とともにその断片を人って行く形になる。終盤までは状況を完全に理解するのは難しい。ストーリーは魅力的だが、それはこの映画を極めて優れた芸術作品たらしめている全ての側面が見事に調和しているためだ。

作画を最近のアニメと比べるのは難しいが、古き懐かしいスタイルというのは不朽だ。村、飛行機、服、森(と言うか全て)ファンタジー世界にマッチしている。アニメは時に、多くのアクションやシーンの移り変わりを詰め込みすぎて、視聴者に背景をゆっくり見させないことがある。宮崎は完全にその逆だ。ほとんどアクションを挟まず、時には音すら乗せない。彼はほとんど傲慢と言っても良いほどに知っているのだ。彼の作った映画は紛れもない傑作であることを。その絵が、アニメーションが、君を感服させることを。

それから、音楽に関して僕に語らせないでくれ!5年前に聴いた曲を覚えてているか自信はないし、それをどこか他の場所で聞いたことがあるかもわからない(Youtubeのジブリ・ミックスで聞いたかも)。なのに、あの音楽を聴くとすごく感情的になっちゃうんだ。主題曲は万人受けするものではないかもしれないが、映画に対する印象を変えるほど強烈なわけでもない。

全編を通してキャラクターたちは味気ない。何人かのキャラクターたちを関連づけることは出来るが、それがキャラの掘り下げになっているとは思わない。しかし、彼らがそれぞれ異なる局面に直面した時、みんなそれぞれのキャラクターに合った行動をとる。他の宮崎映画同様、単純でわかりやすいキャラクターたちが、私たちが物語に深く速やかに入り込むのよう手助けしてくれる。

ナウシカの住む世界と比べれば、この映画は見事に調和がとれている。次の5年間もまた、私の心に残り続けるだろう。

評価:10/10
さて、これは僕が書く初めてのレビューになる。僕は宮崎信奉者だ。必要ならそれを考慮に入れておいてほしい。

背景:
この映画を見るときに知っておかなければいけない最も大事なことは、これが1984年に作られたアニメで、宮崎の2番目の監督作品だってことだ(最初の監督作品は『ルパン三世 カリオストロの城』で異論はあるかもしれないが、今までで最高のルパン映画だ)。宮崎とプロデューサーである鈴木敏夫の最初の出会いは、アニメージュの編集者であった鈴木が宮崎にルパンに関してのコメントを求めたことから始まり、宮崎は当初鈴木を疎んでいた。しかし、徐々に宮崎は鈴木と話すようになり、彼は鈴木にその後二人の最も偉大な物語となる2つの作品に関しての話をした。『風の谷のナウシカ』と『もののけ姫』だ。

さて、その後二人に何が起きたのか、僕は2通りの話を聞いたことがある。まずは『ナウシカ』のDVDに収録されたボーナスフィルムだ。その中では、宮崎は初めからアニメを制作するつもりだったが拒否され、漫画版を制作することになったと語られている。しかし、有名なNausicaa.net(ジブリのNo1英語ファンサイト)などでは、宮崎は初めから漫画を描くつもりで、映画版はほとんど無理やり作らされたと言われている。どちらが真実なのか僕にはわからないが、宮崎の漫画版は映画が制作された後も長い間連載が続いたことを記しておく。もし彼が最初から映画を作りたかったのなら、なぜそんなに長く漫画を続けたのか(ナウシカのアニメ版は漫画版の2巻の中程までに該当する。漫画版は線7巻だ。Viz Mediaは見事な英語版を作り上げた)?

とにかく、ナウシカは宮崎が初めて脚本を書き、監督を務めた作品だ。この作品が作られた後、その制作スタッフによってスタジオ・ジブリが立ち上げられたことも忘れてはならない。

『風の谷のナウシカ』は僕が期待していたようなアニメではなかった。DVDのケースとホームメニューを見たとき、ナウシカはまるで悪人のように見えたし、面白そうなアニメには全く見えなかった。しかし、もちろん僕は間違っていた。父と僕はこの映画がどれだけ長いのか知らずに、遅い時間に見始めた。父は疲れており、途中で寝室へ行ってしまった。しかし、僕はスクリーンから目を離すことができなかったのだ。

ストーリー:
ストーリーは僕がそれまでに見たどんなものとも違っていた。人類が壊滅寸前のような遠い未来の「世界滅亡後のストーリー」的なものを僕たちはみんな知っている。しかし、ナウシカの世界は僕がそれまでに見たどれとも全く違っていたのだ。機械や進歩した政府の代わりに、巨大な虫、人の生きられない森、飛行船と武装した騎士を持つ王国が出てくる。その設定は本当に奇妙で、だが興味深い。この世界に入れたら良いのにと思ってしまう。人と自然との対立というこの映画のテーマは際立っているのに、善悪の問題を強調してはいない。

アート:
『風の谷のナウシカ』において成されたアートワークには本当に敬服する。このアニメを現代のアニメと比べるようなことはしない。それはフェアではない。この映画はコンピューターの助けを無しに作られ、それでもこれだけ見事なのだ。アクションシーンの詳細さには満足している。しかし、作画に関して満点を与えることはできない。村人たちがナウシカに駆け寄り抱きつくシーンは何度見ても笑わずにはいられないからだ。ピンクと赤の服を着た、いちごのショートケーキの女の子とでも呼ぼうか、彼女が5回ぐらい走ってくるんだ XD それでも及第点はあげられる。

音響:
言うべきことは多くはない。声優は素晴らしい仕事をしている。音楽は僕が最も好きな現代作曲家の一人、久石譲が担当しており、これが80年代のものだとは思えない。多少のシンセサイザーが聞かれるが、映画に合っている。蟲のシーンの音楽もよく合っている。しかし、久石が担当した他のジブリ映画の音楽ほどではない気がする。

吹き替えに関して言うと、通常僕は吹き替えを好まないが、この映画では素晴らしく成されていた。特にShia LaBeoufが担当したアスベルの声が良かった。僕が唯一不満に思ったのはペジテではなくペギテとされていたPejiteの発音だ。

キャラクター:
ナウシカに対する最初の印象は不快なものだったと先ほど述べたが、これはこの作品に対する最も不当な評価だった。ナウシカは本当に驚くほど素晴らしい人間なのだ。彼女は優しく、寛大で、テトと最初に友達になったシーンなど、今見ても息を飲まずにはいられない。彼女は本当に大切なものを守るための確固とした決意を持っており、状況を判断できるだけの分別もある。しかし彼女も聖人ではない。他の人間と同じように、怯え、怒ることもある。彼女を表すのに最もふさわしい言葉は「人間」だろう。ナウシカは映画前編を通じて成長した。冒頭、トルメキア兵を相手に怒り狂ったシーンと最後のオームとのシーンを比べれば分かるだろう。

この調停者、兼ヒロイン以外のキャラクターも素晴らしい。アスベル、ユパ様、ミトは素晴らしいサポートキャラだ。ユパ様は僕が今までに見た一番クールな剣士で、ナウシカを理解する数少ない人間だ。ミトとアスベルは船を爆破し、敵を殺そうとしていたという点ではナウシカとは異なるが、理由がなかったわけではない。

いわゆる「悪役」というものも登場する。クシャナとクロトワだ。しかし、私は先ほど、この映画では善と悪の対立が避けられていると述べた。私がそういったんおはこの二人のキャラクターのためだ。クシャナはとても人間的だ。彼女は彼女の国と軍に献身的だ。映画では、漫画版での彼女の一面がもっと見られなかったのは残念だが、仕方がないことだろう。クロトワは作品内で最も楽しいキャラクターだろう。彼のずる賢さには笑わずにはいられない。このキャラクターたちが「悪」とラベルづけされたものたちさえも、そうは呼べなくしている。

総評:
総評すれば、この宮崎の紡いだ最初の物語を見ることは至福である。宮崎駿よ、あなた自身は満足していないかもしれないが、あなたはこの映画においてとても素晴らしい仕事をした。これは私の2番目に好きなアニメ映画となった。

このレビューが為になったか、ならなかった、評価してほしい。それがどちらにせよ、今後より良いレビューを書く糧となるから。


風の谷のナウシカ 全7巻函入りセット
翻訳元:【MAL】
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コメント
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No title

風の谷のナウシカを初めて知ったのは浜村淳のラジオ、サタデーバチョンだった
久石譲の音楽をバックに浜村が弁士のように物語を語っていた
どうやらアニメージュに連載されていたマンガが映画化されるらしいこともラジオで知った

これ、壮大な物語の序章を映画化した感じだから是非続編のアニメ化をしてほしい
もし、それをやるのが庵野秀明でも文句はいわない

2018-08-03 21:13 │ from URL

No title

>>これ、壮大な物語の序章を映画化した感じだから是非続編のアニメ化をしてほしい
 
クシャナなど主要人物の立ち位置が違うし、土鬼は全く出てこなくて飛行ガメをペジテが使う。巨神兵は勝手に育つし腐ってしまう。
映画版は原作の序盤の設定を組み替えて、無理やり一本の映像にまとめ上げた感じ。
続編としてアニメ化するのではなく、最初から3部作くらいの構成で作り直した方がいいと思う。

2018-08-04 05:40 │ from 名無しさん@PmagazineURL

No title

現代の緻密な映像に比べれば牧歌的でほんわかした絵である。
ヒロインは、村のお年寄りを敬愛し子ども達から慕われるだけでなく、人類に仇なす巨大生物や有毒植物すら愛でる心根の優しい姫さまである。
日本の大半の国民は、平和を愛し戦争に反対する常識人であるから、この作品に強く共感するのは当然であろう。
しかし、そんな姫さまも隣国の軍事大国の進攻を受け父を殺されると、怒りで我を忘れ重装歩兵数名を殺してしまう。姫さまは村人に武装解除を受け入れ姫さま自身が人質として戦地に行くことを受け入れるが、平凡な村人たちが大人しくそれを受け入れられるわけもなく……(姫さまは敵兵殺して鬱憤晴らせて良かっただろうけど、とか言うなw)

ナウシカを見たことない人はいないと思うが、理想を掲げつつも現実に直面する軍事力と戦争にどう向き合うか、日本人は改めて良く考えるべきで、ナウシカは良い教材になると思う。この世はきれい事では済まないのだ。
反戦反核思想の持ち主だけどミリオタで拘りの強い宮崎監督が戦争を緻密にリアルに描いたからこそ、このアニメ映画は見るたびにいろいろと色々と考えさせられる。良い作品だと思う。
原作も面白いけど、あれは話がぶっ飛び過ぎて普通の人は理解できないんじゃないかな。

2018-08-04 16:22 │ from URL

No title

絵の面で言えば、ナウシカは他の宮崎作品と比べて、宮崎アニメとは言い難いくらい宮崎駿が遠慮している映画だもんな
作監が小松原一男に美術が中村光毅(敬称略)という、え、東映?ってメンツでどう考えても方向性違うでしょだったし
原画もなかむらたかしやら、金田伊功、鍋島修、庵野秀明とかどちらかというと、当時尖がったカラーの人達も多く、そういう意味で各々のカラーが画面に出ちゃってる楽しいアニメではある。

2018-08-05 01:47 │ from URL

No title

原作に比べたらくそみたいなアニメだけどな。
まあ、尺の関係でしょうがなかったろうけれど。

2018-08-08 08:47 │ from URL

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